人間の行動の多くは習慣によって形成されています。良い習慣を身につけることができれば、それだけ生活の質は向上し、悪い習慣を身につけると低下してしまいます。この記事では、習慣化を成功させるために学んだことや覚えたことをまとめて紹介しています。
習慣化とは
普段の私たちの生活は、たくさんの習慣で溢れています。例えば、朝起きたら飲み物を飲んだり、食後や寝る前に歯を磨いたり、外から帰ってきたら手を洗ったりするなど、何気ない動作の1つ1つが習慣として定着しています。
そして、何か新しいことにチャレンジしたい時、やめたいと思っていることを実際にやめる時には、この「習慣」を上手く活用することが大切です。
ダイエットや運動、掃除、勉強など自分にとってプラスになることは積極的に習慣として定着させ、飲み過ぎや食べ過ぎ、ダラダラと過ごしてしまうなど自分にとってマイナスなことは習慣から取り除きたいと考えている方も多いはずです。
実は、「やりたいことを習慣化すること」と「やりたくないことを習慣からなくすこと」は実は同じ原理で実現することができ、
習慣化が失敗してしまう原因
習慣化に失敗して悩んでいるという人も多いと思いますが、その原因は私たちの「脳」の仕組みにあります。
ホメオスタシス
脳の基本的な役割は「生存を維持すること」です。そのため、脳はなるべくエネルギーを節約し、効率よく機能しようとします。このために「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」という仕組みが働き、変化を嫌うのです。
ホメオスタシスとは、体や脳が「今まで通り」の状態を維持しようとする機能です。例えば、ダイエットを始めてもすぐに元の食生活に戻りたくなるのは、脳が変化をストレスと認識するからです。新しい習慣を取り入れると、脳は「これは余計なエネルギーを消費する活動だ」と判断し、元の状態(現状維持)に戻そうとする力が働くのです。
習慣化を成功させるためのポイント
小さく始める
いきなり大きなことにチャレンジしてしまうと、
- 英単語を覚えたければ、1単語でいいから覚える
- 運動を習慣化したければ、1日に腕立て伏せ5回だけでいいからやる
- 掃除を習慣化したければ、机の上だけでいいから片付ける
このように、新しい習慣を身に付けたい場合はそれを始める最初の小さなステップを目標に設定し、それをクリアすればOKというノルマを自分で設定してみてください。
もし、ノルマをクリアしてもまだ続けられそうであれば、もちろん続けて問題ありません。いきなり大きなノルマを設定してしまうと脳が拒否反応を起こしてしまうので、なるべく小さなノルマを設定することから始めて、それを徐々に増やしていくという形で挑戦してみるということが大切です。
1日でも延期しない
新しい習慣を身につける時は、1日のノルマや1週間のノルマを決め、それを絶対に延期しないようにすることが重要です。
英語の勉強を習慣化させたい場合、1日1単語という小さなノルマを設定しておけば、どんなに忙しくても寝る前に1分あれば達成することができるはずです。
ノルマ未達成が続いてしまうと、「今日は疲れたからまた明日にしよう」という風に先延ばしが習慣化してしまい、失敗に終わってしまいます。
最低限のノルマを決めたら、それは必ず守るようにしましょう。
同時に複数の習慣化に挑戦しない
人間の脳は「意志力(ウィルパワー)」というものがあり、1日に使える量が決まっています。これは自我消耗理論と呼ばれていて、心理学の研究で証明されています。
たくさんの新しい習慣に同時に挑戦してしまうと、ウィルパワーを消耗してしまって数日後には「もう疲れた、やめよう…」となってしまうのです。
自分にご褒美をあげる
脳は長期的な報酬よりもすぐにもらえる短期的な報酬を欲しがります。頑張って勉強して資格を取得することよりも、SNSの最新のポストのチェックを優先してしまうのは、それが原因です。
そのため、習慣化を成功させるためには挑戦に対して自分自身にご褒美を用意することで成功に繋がりやすくなります。
例えば、「ノルマを達成したらスイーツを食べられる」「掃除が終わったら大好きなドラマが見られる」など、習慣化の挑戦に対してのご褒美として自分のやりたいことをできるようにすると、習慣
邪魔するものを遠ざける
勉強しようと思ってもついスマホや動画を見てしまって時間が過ぎてしまうという人は多いはずです。
そういった場合には、自分を邪魔するものを特定して、物理的に遠ざけるようにしましょう。
例えば、勉強しようと思っていても気づいたらスマホを触ってしまっているという人は、勉強部屋にスマホを持ち込まず、別の部屋に置いておいたり、もしくはスマホを持たずにカフェで勉強する
環境を変える
どうしても習慣化が上手くいかないという場合には、環境を変えるという選択肢もあります。
自分の部屋では集中力が続かなかったり、
また、同じ場所で失敗を続けてしまうと、逆にそれが習慣となってしまってリセットするのに多くの労力が必要になってしまう場合があります。
1つの場所で新しい習慣を身に付けようとしていて上手くいかない場合には、場所を変えて挑戦してみるといいでしょう。