Notionが2025年4月9日にAI連携をよりスムーズにするための公式MCP(Model Context Protocol)サーバーを発表しました。これにより、Notion内のページ作成やデータベースの操作をAIが直接行えるようになり、日常的なタスクの自動化や業務効率の向上が期待されています。本記事では、Notion公式MCPサーバーの概要から、具体的な設定方法までを分かりやすく解説します。
Notion公式MCPサーバーとは
MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントと外部アプリケーションとの接続を可能にする新しい通信プロトコルです。Notionが公式に提供するMCPサーバーを利用することで、AIはNotion上の情報を読み書きできるようになります。たとえば、AIに「会議メモを作成して」と伝えるだけで、指定したテンプレートでNotionページが自動生成されるといった使い方が可能です。
現時点ではCursorやClaude DesktopなどがMCPに対応しており、ChatGPTは現時点ではまだ対応していませんが、今後MCPに対応するということが発表されています。
→ https://github.com/makenotion/notion-mcp-server
Notion公式MCPサーバーの特徴と利点
NotionのMCPサーバーを利用することで、LLMを通して下記のようなNotion連携が可能になります。
- ページの作成、取得、編集
- データベースの操作
- コメントの追加、取得
- ユーザー情報の取得
これまでもコミュニティによって作られたNotion連携MCPサーバーは公開されていましたが、セキュリティ上のリスクなどを心配する声もあり、利用を控えている人も多いという状況でした。しかし、今回Notionの公式MCPサーバーが登場したことによって、その辺りの不安も解消されています。
Githubでソースコードが公開されているので、必要に応じて自分でカスタマイズすることも可能で、今後様々な活用法が話題になっていくと思われます。
どんなシーンで活躍するか
NotionのMCPサーバーの活用方法として、下記のようなものが考えられます。
- ドキュメントの自動作成
- ナレッジベースの検索
- 議事録の自動作成
- AIを活用したプロジェクト管理
例えば、プルリクエストがマージされたら関連するNotion上のタスクのステータスの変更やコメントの追加が行えたり、社内ドキュメントをNotionで管理している場合は横断検索が可能になるため、ボットを活用することで業務効率化などが考えられます。
Notion公式MCPサーバーの設定方法
Cursorでの設定方法
CursorでNotion公式MCPサーバーを利用するためには、.cursor/mcp.json
に下記のコードを追加します。
{
"mcpServers": {
"notionApi": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@notionhq/notion-mcp-server"],
"env": {
"OPENAPI_MCP_HEADERS": "{\"Authorization\": \"Bearer ntn_****\", \"Notion-Version\": \"2022-06-28\" }"
}
}
}
}
Bearer ntn_***
の ntn_***
の部分は、Notionでインテグレーションシークレットを発行して自分で書き換えてください。
Claude Desktopでの設定方法
Claude Desktopで利用するためには、 ~/Library/Application\ Support/Claude/claude_desktop_config.json
にCursorと同様のコードを設定すれば利用できます。
ただし、nvmやnodebrewなどを使ってnodeをインストールしている場合、上記の設定ではClaude Desktopから実行するとエラーが出てしまいます。解決策はWeb上にいくつか公開されていますが、バージョン管理ツールをアンインストールしてから
brew install node
でnodeをインストールし直すと動くようになります。
まとめ:Notion公式MCPサーバーの活用で広がる可能性
Notion公式MCPサーバーは、AIとの連携をより自然かつパワフルなものに変えてくれる新時代のツールです。導入も比較的シンプルで、日々の業務にAIを取り入れたいと考えている方には最適な選択肢となるでしょう。これを機に、NotionとAIの融合で生産性の新しいステージに踏み出してみてはいかがでしょうか。